フィッティングの手順で、はじめに位置決めを解説しましたが、その一つの確認に顔側面からの観察があります。選んだフレームを目的に合わせてどれぐらいフレームを調整するのか、頭の中で組み立てます。

角度はほとんど無し。逆傾斜にも見えるぐらい。
よほどの例外でない限り、使用に耐えない眼鏡でしょう。
見ているだけで、ため息が出そうです。

では、実際ヤットコを使って調整していきましょう。

前傾角の調整は、ヤットコの選択がカギです。フレームの形状に合わせて、いくつかの工具を組み合わせて選んでいきます。

前傾角を合わせるヤットコの品番はNo.356×2本（片方はパールNo120でも良い）、No.765、No.766、No.1530、No.617 です。その中でNo.1530は、テンプル側面を掴む為に使います。他の品番のヤットコは智正面を掴むために使います。

まず、右の前傾角を調整しましょう。

この様な智の幅の広いメンズフレームはNo.766を左手に持ち、フレーム上部より智フロント正面側を掴みます。

このときは、フレームがぐらつかないように、少し力をかけながら握っていきます。

しっかり挟み込めたら、右手にNo.1530を持ち、智側面側を掴みます。傾斜角をつけるなら向こう側、取るなら手前側へグルリと力をいれ、必要なだけネジっていきます。

次に反対側の左テンプルの前傾角を調整しましょう。

ややこしいですが、ヤットコは同じ手でもちますので、フレームを裏返してNo.766も裏返してください。そうすると、右を調整した方法が裏返しになっただけになります。

効果も逆で傾斜角をつけるなら向こう側、とるなら手前側に動かしていきます。（写真下参照）

次に反対側の左テンプルの前傾角を調整しましょう。

ややこしいですが、ヤットコは同じ手でもちますので、フレームを裏返してNo.766も裏返してください。そうすると、右を調整した方法が裏返しになっただけになります。

効果も逆で傾斜角をつけるなら向こう側、とるなら手前側に動かしていきます。（写真下参照）

ミゾホリフレームの前傾角調整は、専用の工具は販売されていませんので、既存の工具を改造して使用します。智正面からのヤットコは工具の改造をすると抜群にやりやすくなります。使い方は次ページに詳しい写真が載っています。

左側のパールNo.120は、プラスチック部分が薄いので浅くミゾを掘ってやり、右側のNo.356はプラスチック部分が厚いので深くミゾを掘ってやります。両方NO.395でもＯＫです。

改造の仕方は簡単で、鉄製の楕円ヤスリで、写真中央のようにカーブ付きのミゾを掘ってやれば良いのです。たったコレだけのミゾですが、「アルとナイ」では、大違いです。すぐにでも試してみましょう。