角膜頂点間距離
前傾角と同じく目安があり12mmとなっています。が、視力検査の際にテスト枠からの角膜頂点間距離を12mmにして測らなければ、この数値自体は目安でしかありません。
頂点間距離は12mmと数字にこだわらず、やや短めにした方が良い場合がほとんどです。
頂点間距離を短くするメリットとしては、まず視野が広がります。それから網膜像の大きさ、重量が軽く感じられる、他からみての目の拡大縮小、距離感の変化などがあり、デメリットはほとんどみあたりません。不同視などはこの網膜像の大きさをできるだけ揃える為、さらに近づける様に心がけた方が良いです。それと強度の度数の方は、角膜頂点間距離を短くした場合はマイナスでは弱めに、プラスでは強めに処方度数を変えなくてはなりません。その点を留意しながら角膜頂点間距離を決めます。
と、随分とややこしいのですがコレ1つで、見え心地、使い心地は随分と違ってきます。
●角膜頂点間距離変化に伴う度数変化量の公式は覚えましょう。
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△D: 矯正効果の変化値(D)
△D= D: 矯正レンズの屈折力(D)
h: 頂点間距離の変化値(o) |
●頂点間距離に伴う網膜像の大きさの変化の公式も覚えましょう
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SM: 眼鏡像拡大(縮小)率
SM= h: 頂点距離(o)
D: 矯正レンズの屈折力(度数) |
数式は「よくわかる眼鏡講座」より 両者共に近似値
★頂点間距離の左右のバランスの確認
スタンディングの姿勢で頂点間距離の左右のバランスを見てみます。
お客さんの正面上から見て、左右のバランスを見ます。
私の場合は、フレーム玉型上部と、上瞼の隙間を一致させるように調整し、さらに側方から観察して確認します。
すぐ下の写真では、左右の頂点間距離が揃っており、理想の形と言えます。
基準は上まぶたの睫毛の生え際ですが、まぶたの厚みや形が左右で違う人もいますので、それにも注意してみましょう。また、確認は一方向からだけでなく、顔右から見たり、顔左から見たりして確認します。
頂点間距離の左右のバランスはフレームテンプルの開き角の調整で直していきます。
テンプルの開き角の調整方法はテンプルフィッティングのページの解説を読んでください
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