クリングスフィッティングの解説に入ります。この項では主にクリングスフィッティングポイント(以下F.ポイント)、ヤットコの選択・動かし方、クリングスパッドの選択の解説になります。
では、まずF.ポイント(クリングスを置く位置)を確認していきます。
「科学的な眼鏡調整」に辻先生の書かれた図1と、数年前の「THE EYES」に近藤先生が書かれた図2を見てみましょう。F.ポイントは共に同じ様な位置にあり、F.ポイント上部は目頭あたりに示してあります。これ以外の場所では、神経や血管が多くあり、不適となっています。(さらに詳しく知りたい方は「科学的な眼鏡調製」を読んでください)
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図1、科学的な眼鏡調整より
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図2、THE EYESより
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では実際、実物の人の顔だとどんな位置になるのか見てみましょう。
モデルは当店専属のMayumiさん
それでは、さらに解りやすい様に、フレームを顔に乗せて、F.ポイントを探っていきましょう。
写真1 |
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先ほどのF.ポイントの拡大図です。●は、目頭あたりが、ポイントの上部になります。多少の個人差はありますが、パッド位置をこの位置をめざします。 |
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写真2a |
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未フィッティングの状態で、フレームを顔に乗せてみました。写真1のF.ポイントを考えると、パッドの位置が上すぎて、F.ポイントと一致していないのが解ります。玉型上下幅の少ない(小さい)フレームは、パッドの位置は、この近辺に来る場合が多いので、この点を考慮して、調整していきます |
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写真2b |
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写真3 |
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左のパッドを4mmぐらい下げて、パッドをF.ポイントへ乗せてみました。左右のパッドの高さを比べてください。片方だけ下げると、こんな感じになります。 |
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写真4a |
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さらに右のクリングス足を調整して、パッドの位置を、F.ポイントへ調整していくと、パッドの位置は、大体こんな感じになります。(写真1の●の位置を良く見てましょう。このあたりです)
クリングスフィッティングの作業は、頂点間距離や左右の瞳孔距離のズレなども考慮しながら行いますので、F.ポイントの事のみならず、一度にいくつもの事を考えなくてはいけません。 |
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写真4b |
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